ヨガの運動量と適正
ヨガのクラスに参加する前に、ヨガDVDを購入する前に読んでおきたい「ヨガの運動量とそれぞれの効果、適正」についてまとめました。
それぞれの目的や効果を確かめながら、自分に合ったクラスへの参加、DVDの購入を行っていきましょう。
ヨガの運動量 [極小] がお勧めの方
リストラティブヨガや陰ヨガなど、運動量が極端に少ないヨガがお勧めなのは、疲れ切って動く気力がない方、とにかく身体を休めてリラックスしたい方、そして受動的な脳の状態を練習したいヨガ中級~上級者の方です。
直観的に「運動量が少ない=初心者向け」と勘違いされがちですが、必ずしもそうではありません。
あまりに運動量が少ないと、むしろ余計なことを考えて脳が休まらなかったり、血流が促進されず身体的な爽快感もイマイチになりがちなのです。
ですから、初心者であればあるほど、動ける範囲で運動量の多いヨガ練習をした方が、後で心身共にすっきりした状態が得られやすいのです。
でも、そんなに動く元気がない時や、むしろ内面を繊細に感じ取ってヨガを深めたい中級者以上の方にお勧めと言えます。
ヨガの運動量 [小] がお勧めの方
運動量が少ないヨガがお勧めなのは、身体が硬かったり、体力がなくてポーズ練習に不安をお持ちのヨガビギナーの方々。あるいは、初心者でなくてもあまり身体を動かすことが好きではない方々です。
ヨガスタジオやDVDによっては、初心者にお勧めマークがついていても、運動量が結構多いものもあるので、不安な方は必ず運動量をチェックするようにしましょう。
また中上級者の方でも、運動負荷の高いポーズ練習を通して深い心の静寂を体験した方は、運動量の少ないヨガを練習することで、内面の繊細な感覚に集中して同じような静寂を作り出す鍛錬になるのでお勧めです。
身体をしっかり動かせば、心がすっきりするのは当たり前。ですから、運動量を減らしてもなお、運動量が多いクラスと同じ程度の静寂を作り出す練習こそが、ヨガを次のステップへ進める効果的な方法になるのです。
ぜひその時々の気分や状態によって、運動量を調整できるようにしていきましょう。
ヨガの運動量 [中] がお勧めの方
パワーヨガやヴィンヤサヨガなど、多くのヨガスタジオでは「初心者にお勧めマーク」が付いていても、運動量が結構あるクラスが用意されています。
こういった運動量が中程度のヨガ練習は、ある程度身体を動かすことが好きなヨガ初心者の方、そして運動量少クラスに慣れてきて、さらにヨガを深めたいヨガ中級者の方にお勧めです。
特に身体を動かすことが好きな方は、最初からこういったスタイルのヨガを行う方が、心も身体もすっきりリフレッシュして、ヨガの魅力を実感していただきやすいのでお勧めです。
ただ、運動量が増えると身体を傷める可能性も高くなるので、並行して正確なアライメント(身体の使い方)が学べるクラスに参加したり、本で確認したりすることが大切になります。
また、時には運動量が極少のヨガ練習うを行ったりして、じっくりと自分の身体と向き合い、酷使しすぎたた部分に気づき、ケアしてあげることも大切です。
YOGAポーズの教科書
新星出版社|2016/6発売|¥1,600+税
ヨガを代表する100ポーズの解説に加え、それらのポーズを行う際のポイントや注意点、身体の使い方、アライメントのルールなどを徹底解説する70のレッスンを収録した一冊。
これまで類書では、ポーズを行う上での様々なルールやポイントについては、それぞれ詳細に解説されてきました。 英雄のポーズでは曲げた膝はくるぶしの真上、前屈の際には腿とお腹をくっつける、プランクポーズでは肩甲骨を穏やかに外に広げる、足を開くポーズで足指を開く等々。
でもその理由を理解していないために、無理にそれを守ろうとして逆に身体に負担をかけたり、余計に硬くしたりしてしまう人も。。。
本書では、そういった身体の使い方のルールについて、理由を明快にしながら「レッスン」という形で徹底解説。そんな未公開のレッスンを70収録して、ヨガ本来のゴールに向けてどう身体を整えていけばいいかをご紹介します。
これまでありそうでなかったヨガの王道とも言える一冊。
ぜひ初心者からインストラクターの方まで、手に取っていただければと思います。
ヨガの運動量 [大] がお勧めの方
運動量が非常に多いクラスがお勧めなのは、身体を傷めないアライメント(身体の使い方)を熟知した中上級者の方々です。
「ヨガを深めるステップ」で紹介したように、ある程度ヨガのポーズや動きに慣れてきたら、少しずつ難しいポーズや運動負荷の高い練習を行い、集中力を強化して、練習後の爽快感を深めることが大切なポイントになります。
身体を傷めないギリギリの所まで自分を追い込み、精神統一してポーズをホールドすることで集中力が高まり、やがて「エッジ」と呼ばれる深い集中状態を体験します。
その中で私たちは、ストレスを根深い部分から発散させ、心が澄み切った状態を味わうことができます。
ただ、知らず知らずのうちに身体へのストレスが蓄積したりすることもあるので、運動量の少ないヨガ練習も併用することが大切で、そこで繊細な感覚に集中する感覚を養うこともできるようになります。
文責:綿本 彰